「一ぐり、二いし、三に積み」
江田集落
先日の、石積み投稿の続きです。
2年前、大きな台風の爪痕として管理している棚田の一部が崩落しました。
その後、直すこと無く時間が経過し
どうするのかずっとモヤモヤしていましたが
今年から、担当を任せられたのでこの機会に直してみようと思います!
といっても…石積みは初めて。
普段見慣れている石積みだけど、自分が「積む」ことになると
「一体どれだけの労力によってこの棚田が形成されたのか」
この疑問が、身に染みて伝わってきます。
今回の現場は、H 1.8M×W 2M弱の小さな石積みです。
今回は「空石積み(からいしづみ)」という方法で積みます。
もちろんモルタルや接着剤は使いません。
石も、野面石といって整形がなされてない石を使います。
石積みは大まかに、3つの要素?から成り立っています。
1.石(いし)※結構重い
2.ぐり石(ぐりいし)※一番重要
3.土(つち)
今回は一人で作業したので、細かい記録は取れてません。
大きな手順としては、
① 根石(基礎)をつくる ※半分以上は埋まっている状態
② 石を積みます
③ 積み石の裏に、ぐり石を敷き詰めます
④ ぐり石より斜面側に土を敷き詰めます
⑤ ②〜⑤の繰り返し
もちろん、角度を取ったり、時に石を削って整えたりと
細かい作業行程もあります。
とくに「ぐり石」の存在はとても大きいらしく
タイトルにもあるように
ぐり石をしっかり敷き詰めれば、多少石積みが不格好でも
構造物として耐久性のある擁壁になるそうです。
※上から見た石積みの内部。手前の細かい石が「ぐり石」
今日は、2/3で作業終了。
積むセンスはさておき、自分が管理する田んぼ周りは
自分たちでしっかり修繕できるようにしたい。
地域の皆さんに頼れる所は頼り
その中で、僕らでもできることは
ちゃんと”汗”をかいて、地域の暮らしを理解していきたいです。
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余談ですが、今日金泉製材所の金泉さんと話してて
「昔林業者は、兼業として田んぼや畑をしていた」という話しに興味が沸きました。
林業として生業を立てられた時代でも
オフシーズンには、田んぼや畑をして
暮らしの食をしっかり作っていたこと。
今、”仕事”を考えるうえで、どうしても”専業”が主体になりがちですが
農業や林業に携わる上で、専業ではなく兼業として
山の暮らしを考えていくヒントを頂いた気がします。
”百姓”や”分業”など
本や言葉では、これからの新しい生き方!みたいな言い方をしてますが
実際暮らしている地域ではどんな分業が培われていたのか。
もっと地域の人と話して
僕なりの”百姓”に結びつけたいです。
炭焼きや、原木椎茸の栽培にも興味があります。
(神山町地域おこし協力隊 / 植田)
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